6SN7 2段増幅-2出力プリアンプ (チャンネルデバイダー機能外付け) 

自作プリアンプを紹介します。
まずは全体回路図を下に示します。


本機の特徴を列記します。
1) 入力はレコード用とCD用の2系統入力(予備入力も別に装備)
2) レコード用入力はPeerless4651(10k:60k)で受け7.8dBの利得を与える。
3) CD入力はInputコネクタ前(Ampの外)にライントランスTriad A-11J(60k:600)を配してインピーダンスを600Ωに変換するとともにゲインを20dB絞る。Inputコネクタ後にも600Ωライン用のΠ型アッテネータを挿入しさらにゲインを15.7dB絞る。トータルで35.7dB減衰させた後にTriad 66B-139(600:50k)で19.2dBのゲインを与える。ここまでCD系統のトータルゲインは-36.5dB。
4) 上記2),3)のトランスとアッテネータの組合せでレコード入力とCD入力の信号バランスをとる。
5) 初段は6SN7のパラ接続で増幅。初段の出力は直流電流を重畳出来るトランスUTC A-25で受け、信号を600Ωに変換。
6) A-25で信号インピーダンスを600Ωに変換したところでメインアッテネータ(以前紹介したブリッジT型600Ω)を挿入。
7) メインアッテネータ出力(600Ω)を2次側巻き線が2系統(150Ω+150Ω)あるUTC A-20で受け出力を高域用と低域用に分割する。(ゲインは-6dB)
8) ここで一旦信号を外部に出し外付けのチャンネルデバイダ(LCフィルタ 入力150Ω,負荷インピーダンス470kΩ)を通した後に信号を本機に戻す。
9) 2段目の増幅回路は高域用と低域用が独立していて、それぞれ6SN7のパラ接続で増幅を行う。高域用のライントランスはUTC A-25, 低域用はUTC S-11としインピーダンスを600Ωに再度変換する。
10) 高域出力部にはブリッジTアッテネータを挿入し低域との信号バランスをとる。(最大絞り量は16dB)
11) 電源トランスはハシモトPT-180を使用し、外部別筐体に収納。
12) B電源回路は5AR4を使用した真空管整流としフィルタチョークにはハシモトC30-80を2段独立で使用し2段Π型のコンデンサ入力型フィルタを配置。
13) 使用する6SN7は全部で6本になるが、ヒータ電力は直流供給とし、整流回路にはSBDブリッジを使用。
14) BOXはTAKACHIのSLシリーズを使用し、底板を50mm程度持ち上げて設置することによりプリの内部を上下段に分離。
とてもものものしい構成のプリアンプとなっていますが、回路はいたってシンプルでオーソドックスなものとしています。また、信号配線を引き回す部分や、アッテネータ挿入部分は意図的に600オームの低インピーダンス化をはかりノイズ耐性を上げています。

プリフロントビュー
プリリアビュー
プリ内部配線
Triad 66B-139
UTC S11
出力用6SN7とA25, S11
ピアレス4651
UTC S-11

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