スピーカー・ユニットの自作②

全体図です。
各部の説明です。
①フィールド・コイルのエナメル線
②ヨーク・フロントメインプレート
③センター・ポール(ポール・ピース)
④ベークライト・ダンパー(2枚)
⑤ヨーク・サイドプレート
⑥ヨーク・リアプレート
⑦ボイスコイル
⑧ボイスコイル・ボビン
⑨ヨーク・フロントサブプレート
⑩コーン紙
口径は22cm狙いでボイスコイル径は1.2インチ(3.02cm)近辺となっています。
ボイスコイル径を約1.2インチとしていますが、詳細の決定には作りやすさやコストの面から考慮しなければいけない点がいくつかあります。ボイスコイル径決定に関係性が深い項目は
1) センターポール径
2) ギャップ幅
3) ボイスコイルボビンの巻き治具
4) ボイスコイルボビンの材料厚み
1)のセンターポールについてはコストや比透磁率などを考えると鉄(SS400)の丸棒で決定です。この丸棒販売規格で1.2インチに近いところでφ28.0というのがあるのでまずはこれを基準とします。
2)センターポールとボイスコイルボビンの間のギャップは小さいほど磁束密度が上がりますが、位置精度出しが難しくなりボイスコイルタッチの原因になってしまいます。いろいろな製作例や分解例を見たところ最小値は0.1mm,一般的な下限が0.2mm程度、上限は0.7mmくらいといったところのようです。ボビンを巻き付ける円筒形の冶具を探しましたがφ29弱となる適当なものがなかなか見つかりませんφ30くらいなものとしてアルミフォイルの芯、S&B七味唐辛子のガラス容器などが候補に挙がりましたがしっくりきませんでした。
探し続けた結果、マフラー用エキゾーストパイプ用ステンレスパイプφ28.6というものが切り売りされているのを発見したため、これをボイスコイルボビンの巻き治具に採用することにしました。これによってボビンの内径はφ28.6即ちセンターポールとボビン間のギャップは(28.6-28.0)/2=0.3mmとなります。
3)ボビンは強度のある紙材料を探すこととします。厚みは200μ(0.2mm)あたりを目安として、ボイスコイルエナメル線(仮に0.2mm直径)を2段に巻くとするとボイスコイル全体の厚みは0.6mm弱になります。したがってボイスコイル外側のギャップを0.5mm程度と考えると、ヨークのフロントプレートの穴径は28.6+0.6*2+0.5*2=30.8となります。φ30.8に対して実際にはφ31.0の穴をヨークフロントプレートに開ける事にしました。
するとボイスコイル外側のギャップは0.5mmではなく0.6mmとなります。ボイスコイルの内側と外側のギャップのバランスが少しずれていますが、これは製作の途上で調整できる範囲かなと考えています。
本日はここまで。

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