スピーカー・ユニットの自作⑦ 蝶ダンパーの設計・製作

全体図です。
各部の説明です。
①フィールド・コイルのエナメル線
②ヨーク・フロントメインプレート
③センター・ポール(ポール・ピース)
④ベークライト・ダンパー(2枚)
⑤ヨーク・サイドプレート
⑥ヨーク・リアプレート
⑦ボイスコイル
⑧ボイスコイル・ボビン
⑨ヨーク・フロントサブプレート
⑩コーン紙
今回はボビンを支えるダンパーを設計・製作します。エッジレスユニットがコンセプトですから、コーン紙外周の支えがありません。そのため、ボイスコイルボビンに2か所ボイスコイルを挟んでダンパーを設置します。ギャザードタイプではなく蝶ダンパーとしています。材質は紙ベークで厚みは1mmを選択しました。内周はボイスコイル径に合わせてφ28.6、外周はφ100.0としました。ダンパーの切抜きの形状はヨーロッパ系の有名ユニットの写真をまねた形にしました。

材料となる1mmのベーク板にダンパーの形状をプリントアウトした紙をでんぷんのりで接着します。

次に3.4mmの電動ドリル用キリでプリントアウトに沿って大まかな形状に切り出します。そののち細部をやすり掛けで仕上げます。

ダンパーの受けはトッププレートにM4全ネジ(頭カット)したもの長さ50mmを3箇所φ95の円周上に設置します。トッププレートにM4タップを切り全ネジを挿入し、表裏の長さが均一になるよう調整し、ナットで表裏から固定する作戦でしたが、設計のミスと加工精度の悪さからトッププレート両面に付けたサブプレート(3mm厚)とナットが干渉し全ネジの締め付けができません。全ネジ固定用のM4ナットの厚みは偶然にもサブプレートと同じ厚みでした。そこで、M4ナットの穴をバカ穴にし、サブプレートとの干渉部分をカットしてサブプレートとカット済みのナットを同時に別のM4ナットで止めることにしました。M4ナットの加工は棒やすりで行いました。
非常に面倒な作業となりましたが、結果は目論見通り全ネジの固定に成功しました。
トッププレートの厚みは9mmですので全ネジは表裏各20.5mm露出しています。この全ネジのほぼ上端にダンパーを固定しました。

ダンパーのみ仮固定しダンパーの作動確認を行ったところ、ほとんどバネ性がなく、ボイスコイルのストローク動作に対して抵抗となることが考えられましたので1mm厚のベーク板を紙やすりで0.5mm程度まで削っていきました。

次回はボイスコイルボビンの製作とボイスコイル巻きについて記述します。

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