スピーカー・ユニットの自作⑧ ボイスコイルボビンの製作と設計リファイン

ボイスコイルボビンの製作と設計リファイン
センターポールには直径28mmのSS400丸棒を使用していて、またヨーク側のフロントプレートの穴直径が31mmとなっているので、この隙間にボイスコイル(2段巻)とボイスコイルボビンが接触しないように配置しなければなりません。ボイスコイルボビンの巻きJIGとしては外径φ28.6mmのステンレスパイプを用意しています。ボビンにはコーン紙素材と同じ伊勢型紙用の渋紙を厚み違い(八丁というサイズの#7,と#10の2種類)で用意し、巻径と紙厚み違いを何種類か用意して試行錯誤で最適の組み合わせを探りました。結果としては薄め(約110μm)の#7の渋紙と、巻きJIGのステンレスパイプにコピー用紙一枚を挟み込んでその厚さ分だけ直径を大きくしたものの組み合わせが、ボビンの内外に干渉がなくストローク可能という結論を得ました。ボビンはステンレスパイプとコピー紙で作った巻JIGにかぶせるよう巻き付け、重ね合わせができないよう円周にぴったり合う長さに切断し、耐熱性のある5mm幅のカプトンテープを継ぎ目部の裏側から貼ります。余ったテープは表側に折り返して表側も止めてしまいます。巻線については、1段当たり45週φ0.18のエナメル線を巻く場合、巻幅は8mmあればOKという計算になりますが実際にやってみると約10mmの巻幅を用意しないと45週は巻けません。ボビンには巻線位置にマーキングを施して○○用ニスをその位置に噴霧します。巻線機を使って隙間ができないようにゆっくりとエナメル線を巻いていきます。1段目の巻線が終了したら再度○○用ニスをコイルに噴霧して定着するまで放置します。1時間程度すると2段目の巻線を行うのに困らない程度の固定ができていますので折り返して2段目を巻いていきます。2段目の巻き返しを行う際、1段目の巻きがあまいと1段目が動いてしまってうまく2段目が巻けません。1段目は固めに隙間なく整然と巻いておくことが重要です。

ボビンの幅は蝶ダンパーで支える部分から1mm外側まで出すことにしましたので42mmとなりました。(ボイスコイル巻の中心から前・後20mmの位置に蝶ダンパーを設置します)
今までほぼ毎日記事の更新を行ってきていますが、年始まで不定期更新といたします。

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