UV-845Sパワーアンプのオーバーホールと改造①

 20年間程、使用してきたUV-845Sパワーアンプ(モノ)について、電解コンデンサ系の経年劣化部品の交換時期に入りつつあることから、これを機にオーバーホールを兼ねて少し改造をしたいと考えました。

 このアンプはALTEC A5もどきSYSTEMのウーファー側(UNITはMAGNAVOXのP232-15インチ)をドライブしています。ちなみにALTECの288ドライバーは2A3のシングルアンプを使用していて全体としては2wayのマルチアンプドライブとなっています。話をこの845Sアンプに戻すとモノラルのA1級シングルアンプで、このアンプの構成は入力から
①TAMURA TKS-50
②6J7(RCA)3結
③37
④オリジナルのインターステージトランス
⑤845 (RCA/Westinghouse)
⑥オリジナル出力トランス
となっています。
 845に供給する高圧はプレート部で約1000Vのオペレーションとなっています。高圧回路については整流部はダイオードと高圧整流管5R4GYの2系統切替になっていて立ち上げ時はダイオード+5R4が作動しますが、約1分経過するとタイマーでダイオード動作のみとなります。平滑回路はコンデンサインプットのπ型でチョーク前後のコンデンサは電解コンデンサーで500V-220μFを3段直列にしたものが使われています。まずはこのコンデンサが交換の対象となります。初段とドライブ段は別回路から電圧を供給していますが、こちらは整流管が5AR4、平滑回路は4μFのオイルコンで受けて抵抗を介して47μFの電解コンデンサで受けて約300Vを出力しています。今回はオイルコンはそのままに47μFの電解コンデンサを交換の対象とします。信号回路では各段(初段、ドライブ段、出力段)それぞれに+B側のパスコンとカソードバイパスコンデンサが電解コンデンサとなっているので合計6個を交換対象とします。自作の2A3Sのパワーアンプについては、製作時のこだわりの一つとして電解コンデンサを極力排除したものとなっています。この845アンプについてもこの際電解コンデンサを排除しポリプロピレンフィルムのものに交換していきたいと考えました。845のフィラメントはDC点火でここの平滑回路には当然電解コンデンサが使われていますが、ここについてはDC点火の上では電解コンデンサの排除はまず不可能ですので、AC点火との切替が可能となるようにすることにしました。フィラメント平滑用を除くすべての電解コンデンサをポリプロピレン・フィルムに交換するにあたり、メーカーの選定にてオーディオ用といわれるものは私の感覚では値段が常識外れに高いと感じられましたので、自動車産業(EVやハイブリッド車)で使われているものから選定しました。高圧回路に対しても、845のプレート電圧に耐えられるDC1400V,1500Vといったものもラインナップされていました。(容量は数10μFクラスといったところ)久しぶりの投稿となりましたが、数回にわたって改造記録を残したいと考えています。

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